【実体験】ブラック企業で心身を壊して病院送りにされた私が伝えるその8つの特徴

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ブラック企業の特徴8つと病院送りにされた実体験

ブラック企業という言葉はスッカリ世の中に知られたものとなりました。

就職や転職を考えている方たちはブラック企業に入ってしまわないよう、慎重に企業を選んでいるでしょう。

私は落ちこぼれで就職浪人していたため、仕事を選べませんでした。そのため何社かブラック企業に入ってしまいました。過労とストレスで病院送りにされたこともあります。

今回はブラック企業に入りたくない方や、今の勤務先がもしかしてブラック企業かもと感じている方のために、私がブラック企業で体験したことを書きます。

ブラック企業を避けるため、入ってしまったら脱出するために参考にしていただければ幸いです。

ブラック企業とは

ブラック企業の定義

ブラック企業の明確な定義はないようですが、一般的には長時間労働と主にパワハラを中心とするハラスメントが常習化している企業を指します。

私の実体験でも長時間労働とパワハラすなわち権力にモノを言わせた命令や説教は当たり前でした。

ブラック企業に勤めることの危険性

ブラック企業に勤めることの危険性は山ほどありますが、一番は心身を壊してしまうことです。

長時間労働による疲弊と、常習的な説教や無茶苦茶なノルマによって、心身を壊してしまうのです。

新卒や社会人経験が浅い人にとっては更に悪いことがあります。会社や仕事とはこれが当たり前だと説教されることで、ブラック企業での働き方を当たり前と思ってしまい、疑問を感じなくなるのです。

これは洗脳と言ってもいいです。

ブラック企業でどれだけ多くの人が心身を壊したか、時には自殺や過労死をしてしまったかは不明ですが、少なくないでしょう。

私が実体験したブラック企業でも、従業員の過労死の話を聞いたことがあります。私が勤務している際には見かけませんでしたが。

しかし心身を壊して退職する人、泣き続けるしかない人は何人も見ました。

ブラック企業に勤め続けることで、人は廃人になってしまうのです。なんとも恐ろしいことです。

私が実体験したブラック企業の8つの特徴

まずはブラック企業の特徴を私の実体験を基に解説します。これらは全部実話です。

ちなみに全部実体験でブラック企業の歌を作っていますので、ブラック企業がどんなところか知りたい方は聴いてみてください。

長時間残業と説教が当たり前

私が実体験した企業の中には、残業が80時間くらい常習的にある企業がありました。しかし上司からは「残業を80時間しかしないなんて甘えだ!200時間とか300時間やってこそ本物だ!」と説教されました。

飲み会では古参社員たちが残業時間の長さを競っていました。

「俺は残業を200時間やったことがあるぜ!」

「いやいや俺なんて300時間だよ」

「〇〇さんは月500時間くらい働いたという伝説があるよ」

国が定めた過労死ラインは残業80時間です。それが甘えでそれを遥かに上回ることがブラック企業では普通なのです。

ミスを許さない体質

私が実体験したブラック企業はミスを許さない体質でした。どんな些細なミスでも厳しく1時間以上の説教をし、何が何でも再発するなと怒られました。

そんなのは根性論であり、人間は何度でも同じ過ちを犯すものです。説教でミスは減りません。

これは私がブラック企業を脱出した後にマネジメントをずっとやってきたから言えることです。

心理的安全性があった方がミスは減るのです。説教はむしろミスを隠蔽させ、問題を増やします。ブラック企業には心理的安全性がないです。

心理的安全性についてはこちらに詳細な記事を書いています。ホワイト企業にはあるけどブラック企業にはないものです。ブラック企業がいかに間違っているかが解るので、是非読んでください。

同質性同調圧力が当たり前

私が実体験したブラック企業では、同質性同調圧力が当たり前でした。つまりみんなと一緒じゃないと怒られるのです。自分がやりたいことをやれば怒りを買いました。

さらには自分の意見を言うだけでも、「口答えするな!」とか「黙って言うことを聞け!」、「一人だけ勝手なことを言うな!」と怒られました。昭和の文化ですね。

それ以外にも友達は社内の人だけであるべきと怒りを買ったことがあります。地元の同級生とか社外の趣味関連の人と交流を持っていることを怒られたのです。会社や同僚に対する裏切りだと。

これについてMicrosoft、Panasonicコネクトと渡り歩いてきた人も、新卒でPanasonicに入ったときに同様のことを言われたと語っています。

https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10109

おそらく昭和の頃は終身雇用に加え、同僚と同じ釜の飯を食う意識が強かったので、こういう考え方が普通だったのでしょう。それを平成以降もやっているのがブラック企業です。

時代はもう昭和ではないのです。平成、令和と変わっているのです。猛烈に働いて会社に滅私奉公する時代ではありません。

根性論とKKDで解決しようとする

私が実体験したブラック企業では根性論とKKDに頼っていました。

つまり「残業でカバーすれば何でも解決できる」、「とにかくがむしゃらにやれ」なのです。そして上手くいかなければすぐに「根性がない」とか「根性が足りない」と説教されました。

仕事は本来は知識や技術で解決すべきなのです。それを言っても「知識や技術じゃないんだよ!黙って上の命令に従えよ!」と怒鳴られるだけでした。

ブラック企業には知識も技術もないのです。だから場当たり的ですし、残業時間にモノを言わせようとします。

権力が正義で上司の命令は絶対

私が実体験したブラック企業ではよく「口答えするな!」、「自分の意見を主張するな!」、「兵隊なんだから黙って言うことを聞け!」と説教されました。

「会社や上司が黒と言えば白も黒になるんだ」と言われたこともあります。

そんな考えで人はついてきません。それなのに「合わせられないヤツは常識がない」と言います。これがブラック企業の特徴です。

顧客を神様として服従する

私が実体験したブラック企業では顧客の言い分はどんなに無茶でも絶対でした。「お客様は神様なんだから絶対に言うことを聞け」と説教されたものです。

顧客に服従できなければ厳しく説教された上に評価を下げられました。

顧客を神様として持ち上げることはカスハラを助長させます。対等な立場として調整しながら仕事を進める方が健全ですし、私はそのようにしています。

サービス残業が毎月100時間

私が実体験したブラック企業ではサービス残業が毎月100時間の会社もありました。

休日は月に1日で、土日祝日も含めて毎日深夜まで残業が常習化していました。そのためか毎週月曜日は社員の3分の1が体調不良で休んでいました。

有給休暇が足りないという社員もいました。そんなに残業をしているとしょっちゅう体調を崩すのは無理もないことです。

このような長時間労働は悪循環しか招きません。しかしそれでも仕事をひたすらやれというのがブラック企業です。

自社を賛美する

私が実体験したブラック企業はいずれも自社を賛美していました。

「うちの会社は特別レベルが高くて特別優秀な人が集まっている。よその会社はバカばかりでレベルが低い」なんてことを管理職が平然と言っていたものです。何を基準に行っているのか解りませんでした。

またある会社では、退職しようとしたら役員から呼び出され、「こんな素晴らしい会社を辞めるなんて愚かだ。ろくでもない会社に行くなんて愚かだ」としつこいくらい延々と言われました。

その会社はサービス残業を毎月100時間やる会社でしたので立派にブラック企業です。しかも私はその会社で過労とストレスで病院送りになりました。どこが素晴らしい会社なのか解りませんでした。

ブラック企業の見抜き方

私が実体験した8つの特徴が当てはまる

先ほど私が実体験したと書いた8つの特徴が当てはまる会社は要注意です。言うまでもないことですけどね。

もしそんな会社だったら、さっさと辞めましょう。

求人票の固定残業時間が長い

求人に固定残業時間が記載されていることがあります。

固定残業時間とは実際の残業時間が固定残業時間以下だった場合、固定残業時間分の残業代を払うと言うルールです。たとえ残業時間が0時間だろうと残業代が支払われます。

例えば固定残業時間が45時間の会社の場合、残業時間が0~45時間の場合は45時間分の残業代が支払われます。

固定残業時間の注意点は、大体それくらいの残業が発生するということです。残業代の計算が面倒だから固定残業時間としているのです。

例えば固定残業時間が45時間の会社では、大体30~60時間くらいの残業が発生しているのです。

よって固定残業時間が長い会社には気を付けた方がよいです。たまに60時間とか80時間の会社があります。それは60時間とか80時間の残業が普通に発生することを意味しています。

求人票に強みが書かれていない

求人票に強みが書かれていない会社も要注意です。

強みがないということはレッドオーシャンで安売り競争をしているとか、下請けとして発注元の言いなりになっている可能性があるからです。

そもそも強みがあれば、その強みを活かして強気に出ればます。すると元請けになったり、自社製品・自社サービスで高い価格を付けたりできます。

それがないということは、価格競争に巻き込まれるか下請けとして仕事するかになる可能性が高いということです。

求人票に当たり前のことしか書かれていない

キッチリやるなど当たり前のことしか求人票に書かれていない会社も要注意です。強みがないと同義だからです。

求人票に強みとなる技術や製品、設備、仕組みなどがないということは、当たり前のことをキッチリやるしかできることがないのです。

これだと優位な立場で仕事を請けられないので、価格競争に巻き込まれてしまいます。すると長時間労働でカバーすることになります。

離職率が高い

離職率が高い会社は要注意です。以下のような問題を抱えているため、長く勤めることが難しいと考えられます。

  • 残業時間が長い
  • 仕事が単調でつまらない
  • 立場が高い人に嫌な人がいる
  • 給与水準が低い
  • 評価が曖昧(場合によっては上司のお気に入りばかり評価が高い)

これらの問題が度を過ぎている場合はブラック企業です。

ブラック企業を脱出するステップ

社外の友達と話す

ブラック企業に勤めていると心身を壊してしまいます。

特に怖いのは精神的に参ってしまうことです。するとまともな思考や判断ができなくなります。そうなるとブラック企業に勤めていること自体に気付けなくなってしまいます。

だからこそたまには社外の友達と話すことは大事だと私は考えています。そうすれば世間一般がどうなのかが解るため、自社がブラック企業なのか気付ける可能性が出てきます。

転職の準備をする

もしブラック企業に勤めてしまった場合、心身を壊す前に脱出することが重要になります。

よって冷静になって(なるのも難しいほどストレスフルな環境ですが)、転職の準備を始めましょう。

スキルや職歴を棚卸し、求人を調べるのです。そして転職エージェントにも相談しましょう。

転職活動を行う

転職の準備ができたら、いよいよ求人に応募しましょう。

ブラック企業に勤めていて悩ましいことは、時間の確保が難しいことです。長時間の残業は当たり前ですし、休日出勤も常習的だからです。

私の場合は病院送りにされたことを理由に残業を拒否し、大量の代休を消化して面接に行きました。

何かしら理由を付けて面接に行きましょう。

内定が出たら退職を伝える

なんとか内定が出るところまでたどり着いたら、次は会社に退職を伝えなければいけません。

ブラック企業で退職するというと、怒られる可能性はとても高いです。退職を拒絶されたら労基署に駆け込みましょう。いくらブラック企業でも労基署には逆らえません。

日本国憲法では職業選択の自由が保障されています。就職も退職も労働者の権利です。ブラック企業はこれを平然と否定してきます。

ならば労基署のような公的機関に違法企業として対処してもらうしかありません。

退職日までに引き継ぎを行う

なんとか退職が決まったら、退職日までにしっかりと引き継ぎを行いましょう。

ブラック企業は経営者や管理職に問題があるのであって、労働者は犠牲者です。よって同僚や後輩には非がないです。ただしブラックな経営者や管理職にゴマを擦って評価を得ている人を除きます。

周囲の人に迷惑がかからないように引き継ぎを行うことは、ブラック企業でもホワイト企業でも同様です。

もちろん引き継ぎを拒否されたら労基署に駆け込みましょう。

引き止めは断る

ブラック企業も多くの人手不足の会社同様に、退職希望者を引き止めようとします。

しかしブラック企業にいても百害あって一利なしです。引き止めでもっともらしい御託を並べたり、アメをちらつかせたりしてくるかもしれませんが、断りましょう。

ブラック企業を脱出することは生きるために必要なことです。心身を壊したら取り返しがつきませんから。

終わりに

今回は私の実体験を基に、ブラック企業がどういうところなのか、ブラック企業の見抜き方などを解説してきました。

やはり何と言っても、ブラック企業からは脱出するに限るということです。見抜くことは難しいため、絶対にブラック企業に入らないようにすることは難しいです。

仕事も会社も世の中には沢山あります。ブラック企業に奉仕する必要なんてありません。健全で自分を活かせる働き方を目指していきましょう。

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