効果的なリーダーシップのためのコミュニケーション術4つの観点

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効果的なリーダーシップのためのコミュニケーション

今回は主にメンバー相手に関係を築くためのコミュニケーション術について、4つの観点から解説します。

マネジメントをやる上で、メンバーや協力会社、顧客などのステークホルダーとの関係構築は欠かせません。特にメンバーは日頃からマネージャーの仕事を一緒にやってくれる同志ですので、日頃の取り組みがものを言ってきます。

私もそうですが、新しいメンバーが入ると、上手くやれるか不安になることはあります。しかし上手くやるためのコツはあります。それを今回は解説します。

主に管理職やプロジェクトマネージャーになったばかりの方をターゲットとしていますが、ある程度経験を積んで振り返りやスキルアップをしたい方、伸び悩んでいる方にも参考にしていただけたら幸いです。

アクティブリスニングを実践する

アクティブリスニングとは

近年よく聞くようになった言葉にアクティブリスニングというものがあります。日本語では傾聴と呼ぶそうです。ハーバード・ビジネス・レビューにも何度か登場している言葉です。

私はまだアクティブリスニングの本を読んだことがなく、ハーバード・ビジネス・レビューのリーダーシップに関する論文で何度か目にしている程度です。

しかし調べているとアクティブリスニングは重要だなと感じます。

理解するための聴き方: アクティブリスニングの実践方法 (実例付)

ザックリ言えば、自分の言いたいことは脇において、相手の話をとにかくじっくり聞くことです。聞きながら整理して、相手が言いたいことを理解しようということです。

サイエンスアイからも聞く技術という本が出ているようです。このシリーズは易しいので、入門書としてはいいかもしれません。

誰とでも会話が弾み好印象を与える聞く技術 相手の話を自然と引き出す「聞き上手」になる (サイエンス・アイ新書) [ 山本 昭生 ]

人は話を聞いてほしい生き物

人はどうしても自分が言いたいことを言ってしまう生き物です。しゃべる9割、聞く1割くらいが快適という話を聞いたこともあります。

みなさんも上司や同僚、友人・知人を見渡してみると、こちらがしゃべる隙が無いくらいに話を聞いてほしいとしゃべってくる人がいませんか。私は周りがそんな人だらけです。

どの本かは忘れましたが、心理学に関する本や自己啓発本で、人の話を聞くだけで何もせずとも気に入られるという話を何度か読んだことがあります。色々な本に書かれているでしょう。

また聞き手に徹すると、相手は話しているうちに自分の考えがまとまったり、ふと気付きを得たりすることもあります。私も話しながらや書きながら気付くことがあります。

キャリアやコーチングの専門家と話していると、壁打ちと言う言葉を使います。キャリアやコーチングの専門家はアクティブリスニングによって聞き手に徹することで、相手は自分の考えていることやモヤモヤと悩んでいることを話しながらまとめるわけですね。

話し手が自分で自分の意見をまとめるために、話しを聞いてくれる人がいると役立つわけです。

聞き手に徹する練習をしよう

メンバーが意見をすると、一般的には上司がダメ出しをして上司のやり方や経験則を解説するのが一般的だと思います。

ある程度経験があるメンバーの意見なら、確かにその通りだなと思うことも多いでしょう。しかし経験が浅いメンバーの意見だと、いやいやそうじゃないよと言うこともあると思います。

そんなときに口を挟まず、まずは聞いてみる。聞き終わってから内容を整理して、否定的な表現にならないように、肯定的な表現になるように付け足すのがアクティブリスニングに沿ったやり方です。

私は経験が浅いメンバーであろうと、言いたいことがあれば聞くようにしていますし、提案があれば採用することも多いです。

聞き役に徹することは仕事でももちろんですが、友達との食事や飲み会でも練習できます。むしろ飲み会ではあれこれ言いたいことが多い人が沢山いて、話を沢山聞かざるを得ないので、まずはじっくり聞いて整理してみる練習になります。

明瞭で適切なコミュニケーション

具体的・明瞭な表現で伝えよう

仕事において認識違いはよく起きます。前提となる知識や情報、環境の違いが誰しもあるからです。特に会社、部署、職種が違えば当たり前のように同音異義語が存在します。

認識違いを起こさないようにするためには、相手の前提条件を知ることや、誤解がないように具体的な表現を使うこと、図式化してイメージを掴みやすくすることが大事です。

曖昧な表現はもちろんですが、あまり聞きなれない難しい言葉も避けた方がよいでしょう。また専門用語は相手の専門分野のものに絞った方がよいと私は考えています。専門外の人にとって、専門用語なんて解りません。必要なら解説を付けましょう。

図や表などでパッと見で解りやすくすることも大事です。構造とか構成要素が多い、複数の要素が関連し合っているなどの場合は、図がいいです。こうして明瞭な表現を使いましょう。

伝わらないという方向けにコミュニケーションの記事を書いていますので、こちらも参考にしてください。

適切なコミュニケーション手段を選ぼう

コミュニケーション手段にはこれが絶対というものがありません。状況や伝えたいものに応じて、適切な手段を選択する必要があります。

例えば見ておいてねという程度ならメールで十分です。相談したいなら対面が一番速いです。なぜなら相談は会話が何往復もするからです。離れた場所にいて対面が無理なら、電話かリモート会議ツールを使いましょう。

箇条書きにした方がいいような複数の要件とか情報がある場合などは、口頭だと覚えきれないので、メールやチャットで送りましょう。

メールやチャットで何往復化しても中々解決しないなら、対面あるいは電話やリモート会議ツールに切り替えてさっさと解決しましょう。

話だけだとピンと来なくて具体的なイメージを知りたい場合は、電話やメールやチャットだと想像しかできません。直接本人の場所まで行って見せてもらいましょう。相手が離れた場所にいるのなら、リモート会議ツールで見せてもらいながら話し合いましょう。

コミュニケーション手段の選択については記事を書いていますので、参考にしてみてください。

共感

仕事だからやれではない

仕事だから問答無用、仕事なんだから我慢しろという話はよくあります。私も新人の頃にそう怒られたことは沢山あります。しかしこういう態度では相手が不快感を抱いてしまいます。

私が大切だと感じていることは、相手の立場や心情を理解することです。こう書くと、仕事で関わる人との接し方はプライベートの友人との付き合いとは違うと言われるかもしれません。

しかしそう考える人の方が浅いと私は考えています。

先ほども書いたように、仕事だからやれじゃ不快です。自分の都合ばかり押し通すのも相手にとっては不快です。

仕事だからやれではなく、相手への接し方を意識するという記事も書いています。参考にしてみてください。

想像力を働かせて相手を理解する

こういう相手にとって不快に感じる接し方をしないことが大事です。そして相手にとって必要なことや困っていることを理解し、協力してあげることが大事です。日頃から想像力を鍛えることで、相手の立場を想像するよう心掛けた方がいいと私は考えています。

これはもしかしたら営業テクニックの本に書かれているかもしれません。できる営業は押し売りはせず、顧客の課題を理解して、課題を解決できる提案をすると、書籍やビジネス情報サイトの記事などで何度も読んでいます。

他人の立場を想像するには人を知る練習をする

ところで想像力を鍛えて相手の立場を想像できるようになるにはどうすればいいでしょうか?私は日頃から人と雑談をすることや、マンガや小説を沢山読むことでもいいと考えています。

人と話すといっても、自分の話ばかりするのではなく、人の話を沢山聞いてみることが大事です。すると色々な人の興味関心や悩み、体験談などを聞き出せます。他人を知るということですね。

フィードバック

量をこなすことは大事だが振り返りも大事

フィードバックは成長のために大事です。

学生の頃を思い出してください。解説を読んで、練習問題を解いて、終わったら答え合わせをし、できなかった問題は解説を読んだでしょう。

フィードバックはここでいう、できなかった問題の解説を読むことを指します。

解説を読まずにまた同じ練習問題を解いたらどうなるでしょうか?解説を読むということをせずに次の練習問題に移るということを繰り返したらどうなるでしょうか?いつまで経ってもできるようになりませんよね?

量をこなすことは大事ですが、やり方が適切かどうか、結果が出なかったこと(練習問題で言うと正解しなかった問題)は何が上手く行かなかったのかを振り返らないと、上達しません。

私は学生時代はそういうことが解らず落ちこぼれていました。そんな話もnoteに書いています。

勉強のやり方における失敗談|重要なのは問題を解くことではなく知識を増やすこと

しっかりとフィードバックを行う

マネージャーとしては、メンバーが提出したものをチェックして、できていなかった箇所についてしっかりと解説してあげる必要があります。

時間があれば対面でしっかり説明してあげましょう。時間がなくても、提出物に解説やコメントを加えて、どうやれば上手くできたかを書いてあげましょう。

メンバーの提出物と自分がチェックした結果を横に並べて、ここがポイントとか、こういうコツがあると教えてあげるのもいいでしょう。

できていなかったところについて、しっかりとフィードバックをしてあげましょう。ただしダメ出しやネガティブは表現は避けましょう。建設的、具体的にポジティブな表現で行いましょう。

つまりはこれじゃダメという表現ではなく、こうすると上手くできるとか、これはよくはまるところという相手を否定しない表現を用いるのです。否定したらモチベーションが下がるだけですから。

できている箇所を褒めるフィードバックをする人もいる

フィードバックはできていなかったところを行うのが一般的ですが、できている箇所について相手を褒めるようなフィードバックを書くという人もいるようです。これは私も見倣いたいと思いました。

詳細はこちらの本に書かれています。デザインを本職にしているディレクターの方が書いた本です。

たのしごとデザイン論 完全版

終わりに

今回はマネージャーがメンバーと接するときに意識することを、私の体験と知識から書いてみました。

マネジメントには当然ながら正解はありません。しかしより上手いやり方はいくらでもあります。

そしてマネジメントは対人関係が重要です。対人関係の練習が欠かせないところにマネジメントの適性の差が表れてくるという現実もあります。

たしかに昭和の時代なら人間性云々は要らず、権力でなんとでもなったでしょう。しかしもうそれでは人が去っていく時代です。

人を尊重するマネジメントを心掛けていきましょう。

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