人が育つ会社はここが違う!転職経験からその特徴を解説

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人が育つ会社はここが違う!転職経験からその特徴を解説

人材育成って悩ましいですよね。そんな簡単に人を育てられたら苦労はしませんが、人は育てなければいけません。

ところで私は転職経験が多いです。今まで勤めた会社の中には、人が育つ会社も育たない会社もありました。

そこで今まで勤めてきたいろんな会社を振り返ってみました。

経営者や管理職、人事部、経営企画部などの方は人が育つ仕組みや方法について悩んでいるかもしれません。そんな方々の参考になれば幸いです。

転職経験から分かったことは人材育成に対する意識

人を育てる会社と育てない会社がある

何度も転職を繰り返してみて、人を育てる会社と育てない会社があることがわかりました。

具体的に言うと教育制度であったり、社内勉強会であったりします。また学びに対する意識が会社によって違います。

研修を整えたり、勉強会を開催したりする会社、学ぶことは大事だと考えている会社もあれば、勉強するより現場で手を動かせという会社もあったのです。

人を育てない会社は離職率が高い

人を育てない会社すなわち現場丸投げで、育成よりも仕事を回すことや売上を上げることに重点を置いてる会社は離職率が高いです。

こういう会社では多くの人が日常的に愚痴を言っていました。人を育てるよりも、どれだけ働かせるかが重要視されているからでしょう。

こういう会社はいずれも売上のノルマばかり課され、残業も多く、上意下達でした。自分たちは使い捨ての兵隊なのか?という愚痴も聞きましたし、毎月のように人が辞めていきました。

現場丸投げでも育つ人は一部います。しかし多くの人は日常業務に追われるだけであまり育ちません。

そして次々と辞めていきますし、ストレスによるドカ食いで太る人や精神的に参ってしまう人も少なくありませんでした。

もちろん現場まで投げでも上司や先輩がしっかりと教えることができればいいです。しかしこういう会社では教えることもろくにできず、とにかく働けという考えでした。

やっぱり根性論ではダメです。このような会社は教えるよりも、場数を踏めという考えです。これじゃ上手くいきません。

ちなみに離職率が高い会社と低い会社の特徴について別途記事を書いています。気になったら読んでみてください。

人を育てる会社は人が育つ会社

当たり前ですが、学びを大事にしている会社は人が育ちます。

学ぶ機会を多く用意している会社には、従業員がスキルアップする機会が用意されています。従業員がこのような機会を利用することでスキルアップをしていきます。

人を育てる意識がある会社では、人が育つ環境を用意することで、人が育っていくのです。

人が育つ会社の特徴

根性論やKKDより知識や技術を大事にしている

人を育てる会社は根性論やKKDに否定的です。

これらの会社は知識や技術に重きを置いており、根性や場数ではないという考え方をしています。

仕事の進め方に関しても、問題解決に関しても、根性やKKDで何とかしろという考え方はしません。知識に基づいた議論を積極的にします。

こういう考え方の会社で仕事をすることで、自然と根性論やKKDではなく知識や技術で解決するという考え方が身に付いていきます。

こうして人が育つ会社となるわけですね。

ちなみに根性論ではダメで、人を大切にするマネジメントが大事という記事も書いています。こちらも参考にしてみてください。

考え方が組織文化として根付いている

考え方で人を育てている会社として有名なのが、トヨタやキーエンス、リクルートなどです。これらの会社は仕事のやり方に関する独自の考え方を持っており、それが文化にもなっています。

トヨタは改善や生産性に強いです。キーエンスが無駄がなく高付加価値で高利益です。リクルートは新規事業を頻繁に立ち上げ、さらには起業家を多数輩出しています。

トヨタにはトヨタウェイというものがあります。

https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZZO3139502005062018000000

またトヨタはトヨタ生産方式を作った大野耐一がチームワークを著書で取り上げているくらいです。

近年になって好業績と高年収で有名になったキーエンスも、仕事に対する考え方に特徴があります。キーエンス式という書籍も見かけます。

https://app.en-courage.com/articles/2022-11-18/8?locale=ja

リクルートなんて独立したい人が入社するくらいの会社です。起業家育成道場みたいなところがあります。

いずれも考え方が企業文化として染みついている会社です。

私が所属したことがある人が育つ会社も、考え方が習慣化して企業文化のようになっていました。

いずれの会社も徹底的に議論すること、知識や技術に基づいて本質で考えること、残業せずに成果を出すこと、指示がなくても自力で仕事を進めることなどが日常となっていました。

言われた通り、決められた通りに手を動かすのと比べると、明らかに失敗は沢山しますが、身に付くことは多いと感じました。

学びに対して積極的な文化である

人が育つ会社は学びに積極的な文化を持っています。

知識や技術を大事にしているがゆえに、学びを大事にしているのです。

OJTももちろんやりますが、知識や技術を大事にしているので、教えるのも上手いのです。

そして研修や勉強会など学びの機会を作るようにしています。

そもそも学ぶという行為が日常的なものだという考え方が根強いです。

そのため飲み会に行っても、知識や技術についての話題が出ることも多いです。ただの雑談よりも知識や技術の話題が好きな人が多いのです。

人が育つ会社になるメリット

生産性が上がる

当然ですが、従業員が学んでスキルアップすれば、生産性が高くなります。

全員がというわけにはいかないでしょうが、多くの従業員が勉強することでスキルアップできれば、多くの従業員の生産性が上がります。

こうなれば会社としても生産性が大きく向上するでしょう。

また従業員が勉強して知識や技術を身につければ、生産性を向上させる業務改善なども思いつく可能性があります。

学びに積極的な文化を作り、人が育つようにすれば、従業員のスキルだけでなく、プロセス改善のチャンスも出てくるのです。

業績が上がる

当然ながら従業員がスキルアップすれば、いい製品やサービスを作れるようになります。また接客や販売も上手くできるようになります。

そうなれば当然業績も向上することが期待できるでしょう。

実際に従業員教育に投資することで成功している会社はたくさんあります。ただ教育を行うのではなく、会社の文化として行うことで、人が育つ会社になるのです。

例えばセブンイレブンやミスタードーナツでは、接客コンテストを開催しています。このようなコンテストで上位に入ると高く評価されます。

それゆえ従業員にとっては目標ができ、日常的にスキルアップに励むきっかけとなるのです。

詳細はこちらの記事に書いているので、興味があったら読んでみてください。

離職率が下がる

従業員にとってもスキルアップできる環境の方が得です。

労働者目線で見れば、人が育つ会社と育たない会社では前者の方がスキルアップできるため得です。スキルアップができれば収入も上がりますし、仕事の選択肢も増えるからです。

例えばサービスプロフィットチェーンというフレームワークがあります。

従業員の教育や福利厚生に投資すれば、従業員のモチベーションが上がっていい仕事をするようになり、顧客満足度が上がり、最終的に業績が上がるというフレームワークです。

人が育つ会社を作ることで、従業員にとっても所属するメリットができて、結果的に離職率が下がるのです。

終わりに

今回は私が何度も転職して、人が育つ会社と育たない会社を体験したことから、それぞれの特徴を書いてみました。

大事なことは日常的な習慣です。人が育つ会社では日常的に学ぶ機会を作っています。そうすることで日常的に学ぶ習慣ができるのです。

残念ながら現場丸投げで人が育たない会社も多いでしょう。

それを改め、人が育つ仕組みや文化を作っていきましょう。

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