クリエイティビティを式で表してみよう|インプット×考え方

本記事はクリエイティビティを学習可能にする講座の第7回目です。
今回はクリエイティビティを式で表してみます。何かの教科書に載っていたわけではなく、経験論ではありますが、大きく外れてはいないと考えています。
クリエイティビティはインプット×考え方
クリエイティビティはインプットが重要とこの講座では何度も言ってきました。
インプットがなければアウトプットは出てきません。クリエイティビティは魔法ではありません。インプットという素材が必要不可欠です。私が今更言わなくても、多くのクリエイターがインプットの重要性を説いていると思います。
これに加えて私が重要と考えているのが考え方です。クリエイティビティを式で表すなら、次のようになると私は考えています。
インプット×考え方=アウトプット
インプットは何度も言っていますが、知識や情報、経験など引き出しの多さです。考え方は組み合わせ、連想、バリエーションなど考え方そのものです。

それでは順番に解説していきましょう。
クリエイティビティにおけるインプット
インプットとは何か
クリエイティビティにおけるインプットは知識、情報、経験と考えておけば十分です。
クリエイターでもセンスはインプットとか、センスは知識という方がいますし、引き出しを増やそうという方もいます。私は趣味で作曲をやっているのですが、作曲本でもプロの作曲家があらゆる体験が引き出しになると書いています。
デザインや音楽の本を何冊も読んでも、センス=特別な才能が必要というクリエイターはいません。インプットの重要性を説いています。
あなた自身の過去の経験もインプットになります。「これ昔見たこと/やったことあるぞ」となれば、経験そのものが重要なインプットです。
取り組むべき課題に対する知識・経験によってインプット量は変わる
詳しくない分野においては、まずはインプットをすることが先決です。入門書籍などで知識を増やし、参考資料をかき集めます。
逆に詳しい分野においては、既に持っている知識や経験で出せるアウトプットが多いです。参考資料をいくらか集めるということになるでしょう。

クリエイティビティにおける考え方
組み合わせ
クリエイティビティにおける考え方は、組み合わせ、連想、バリエーションなどがあります。
組み合わせについては、イノベーションで有名な経済学者であるシュンペーターがイノベーションとは既存のものの新しい組み合わせであると言っています。
例えばコーヒー牛乳はコーヒーと牛乳の組み合わせです。全然違う飲み物を組み合わせていますが、好きな方はそこそこいらっしゃるのではないでしょうか。
サバカレー缶やイワシカレー缶という商品があります。スーパーにはあまり置いてないのですが、銚子市のふるさと納税で手に入ります。これらは鯖缶やイワシ缶などの魚の缶詰とカレーを組み合わせたものです。カレーに組み合わせる魚というと、魚のフライを思いつきます。しかし意外にも魚の缶詰との組み合わせなのです。
連想
ブレインストーミングなど、アイディアを沢山出すときに使えるのが連想です。
バリエーション
バリエーションについては過去の講義で書いています。手軽に使えて幅が広がるので、便利な考え方です。連想については過去の講義で解説していますので、参考にしてみてください。
その他の考え方
置き換えという考え方があります。例えばライスバーガーについて考えてみましょう。これはハンバーガーのパンをご飯に置き換えたものです。
あるいは利用シーンの変更という考え方があります。PCやCDプレイヤーなどは元々は据え置きで使うものでした。ノートPCやウォークマン、iPodなどはそれを持ち運んで使えるようにしたものです。家だけではなく、外でも使えるようにしたのです。

アウトプット
クリエイティビティにおけるアウトプットとはアイディアそのものです。まぁこれは言うまでもありませんよね。
料理に例えると、インプットは食材、考え方は調理法(煮る、焼く、炒めるなど)、アウトプットは完成した料理ということになります。
インプットと考え方を増やしていけば、アウトプットをドンドン出せるようになっていきます。

終わりに
今回もまたクリエイティビティという抽象的な概念を見える化・形式知化することに挑んでみました。クリエイティビティの実体が見えてきましたでしょうか?
クリエイティビティは実体さえ理解できれば、トレーニング次第で伸ばせます。先天的な要素でも、センスなどという曖昧なものでもありません。めげずに身に着けていきましょう。