成果物は時間をかけて熟成させる|後から閃いたアイディアを反映してブラッシュアップする

私が昔いた会社で、提案書作成の必殺技は一晩寝かせることだと言われていました。落ち着いてから見るとミスやもっといい表現に気付けるからです。作ったものについて後からこう改善したらいいかもと閃くことはあります。
私は最近、作曲と動画作成をやってYouTubeにアップしています。実は作り終えてから2週間くらい放置して、最終確認してアップしています。
今回は寝かせて時間を置くことで熟成させる方法について解説します。
寝かせると追加するアイディアを閃く
脳は作業を中断しても、無意識下で情報の整理を続けているそうです。以前脳が認める勉強法という本を読んで知ったことです。
脳が認める勉強法 「学習の科学」が明かす驚きの真実! [ ベネディクト・キャリー ]
皆さんは仕事帰りの電車や風呂、トイレなどで閃いたことがありますでしょうか?仕事で困った問題が起きて悩んでいるときなど、仕事から離れてしばらくしたら、いい方法を閃いたということがありませんか?
有名な話だとアルキメデスの法則がありますね。アルキメデスは王冠が金でできているか調べる方法について悩み続けていました。悩み抜いた末、風呂に入って湯がこぼれたのを見て、アルキメデスの法則を閃きました。喜びのあまり裸で家の外に出て広場を走り回ったと聞いたことがありますが、真偽は解りません。
脳の情報処理がある程度できた状態できっかけがあると、知と知が結びついて閃きになるのです。
一旦寝かせてインプットする
やれるだけのことをやったら一旦寝かしてみましょう。問題解決の場合は、調べ尽くして考え尽くしたら一旦頭を切り替えます。企画の場合はアイディアを出し切って、参考資料も漁れるだけ漁ってから頭を切り替えましょう。
作品を作っている場合も、これ以上やることがなさそうだなというところまで作ってから頭を切り替えましょう。
ここで重要なのは脳に負荷を十分にかけてから頭を切り替えるということです。そうしないと新たな閃きをする土台となる情報が集まっている状態にならないからです。
寝かせたら頭を切り替えて違うことをしましょう。人と話したり、色々なものを見たりしてインプットをしましょう。色々な作品を鑑賞するのもいいでしょう。これは応用できそうかな?とか、組み合わせられそうかな?こんな表現もあるんだという視点で色々なものを見れるとよいと思います。
仕事ではお出かけや鑑賞をする時間はないですが、休憩スペースに行ったり、近所のコンビニにおやつや飲み物を買いに行ったりする時間で頭を切り替えましょう。あるいは職場の人と会話をしてみるなども頭が切り替わり、違う観点からヒントを得られる可能性があります。
これをすればいいという正解はないのですが、一旦目の前の作業から離れた方がいいです。あまり熱くなりすぎても空回りしますので。
寝かせるとオリジナリティが高まると言う研究結果もあります。詳細はこちらの本に書かれています。
ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 [ アダム・グラント ]
レビュー記事も書いています。
【読書】ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代
閃いたら成果物をブラッシュアップする
インプットを沢山して閃いたら、寝かせていた成果物をブラッシュアップしましょう。上手く行っていい感じに仕上がればOKです。今一なら調整を繰り返しましょう。最初から思い通りになんて行きません。アイディアが閃いただけでも上出来です。それでもダメなら新たなインプットを探しに行きましょう。
これを繰り返せば作品が熟成されていきます。しかし無限に熟成させるわけにはいかないので、どこかで完成させる必要があります。最後の晩餐のように5年も10年も寝かすのは非現実的です。
終わりに
今回は寝かせて熟成させることについて書きました。頑張れば頑張った分だけ後で返ってくるものです。頑張った分は無駄にはなりません。
頭の切り替えも大事です。あまり根詰め過ぎては、アイディアが出ない割にバテてしまいます。
上手く切り替えながら成果を出していきましょう。