創業や副業に最適!スモールビジネスで自分らしい働き方を実現する

多様性の時代とかVUCAの時代と言われるようになり、一生安泰な仕事も減ってきて、多くの人がキャリアについて考えなければいけなくなりました。
一方で独立のハードルも下がり、副業も解禁され、個人で活動しやすい時代になりました。
今回はスモールビジネスを活用して、創業や副業などに興味がある方が自分らしい働き方をすることについて考えてみます。
私自身、起業に興味があって中小ベンチャーに勤めていたことがありますし、中小企業の社長相手にプロボノとして支援をさせていただいています。生地の執筆やウェビナー講師などもやっています。
会社とは別に個人で活動することで、パラレルキャリアという形で自分らしい働き方を実現することは可能です。
会社に経済的・精神的に依存する生活に不安がある方や、創業や副業に興味がある方、自分のキャリアを模索している方に参考になれば幸いです。
スモールビジネスとは
ベンチャーやスタートアップのようなハイリスクなものではない
スモールビジネスとは個人事業や中小企業のことを指します。似て非なるものにベンチャーやスタートアップがあります。
ベンチャーは新規性がある事業を行う中小企業を指します。成功して大企業になるとメガベンチャーと呼ばれるようになります。
ベンチャーの中でもスタートアップと呼ばれる中小企業は、上場や大企業への売却のようなエグジットと呼ばれることを目標として、投資家から資金調達を行って事業を行います。
エグジットを通して投資家はリターンを得るわけです。
スモールビジネスはベンチャーやスタートアップのような、10社に9社が倒産するようなハイリスクなものではないです。
堅実成長を目指した経営を行うのがスモールビジネス
どちらかというとスモールビジネスは家族経営や個人事務所、和気あいあいとした中小企業のような、自分らしく自分のペースで働ける個人事業や会社を指します。
もちろん最終的には大きな会社となって、上場や大企業への売却をしても構いません。
しかし急成長より堅実成長、大きく儲けるより自分らしく働くことのウェイトが高いことがスモールビジネスの特徴です。
いわゆる世の中の多くの中小企業がスモールビジネスに該当します。中小企業がみんなベンチャーなわけではないのです。
自分らしい働き方が必要な理由
先が読めない時代になった
リストラや倒産が他人事ではなくなり、大企業にいても安泰とは限らない時代になりました。
またコロナ禍で飲食業や観光業が大打撃を受けたように、ある時突然、特定の業種で失業や倒産が数多く発生する危険性もあります。
コロナ禍では飲食業はたとえ上場企業でも大きな赤字を出し、ファンドの資金提供でしのいでいました。私の投資先でもそのような会社が何社がありました。
このように先が読めない時代では、どこにいれば安全という考えは通用しません。だったら自分がやりたいことや自分らしさを発揮できることをしてみませんか?
働き方が多様化している
21世紀になって転職がしやすくなりました。新卒から育てるよりも即戦力を雇うという流れになってきています。
特にIT人材のように21世紀に技術が進歩している業界で経験を積んだ人を、多くの企業が経験者採用で欲しがっています。
またITの進歩とともに安く便利なツールが増えました。おかげで創業のハードルはコストや労力という面で下がっています。会社設立時の資本金のハードルも21世紀になって引き下げられています。
そしてここ数年で政府は副業を推進するようになりました。ココナラやクラウドワークスなどの副業したい人が仕事を獲得するためのサービスもあります。
もう新卒で入った会社に定年まで勤める就社の時代ではなくなってきました。
これからは転職や独立も検討したり、副業やボランティア・プロボノを組み合わせてパラレルキャリアにしたりする時代になっています。
そうして自分らしく充実した仕事人生を送れる可能性を高められるようになってきています。
スモールビジネスで自分らしい働き方を実現できる理由
小規模だから自分のペースで進めやすい
私がスモールビジネスをおススメする理由は、自分らしい働き方を実現できるからです。
最初に述べたようにベンチャーとスモールビジネスは違います。
創業、独立、起業などの言葉はハイリスク・ハイリターンのイメージがあるかもしれません。
しかし堅実成長型が圧倒的多数であり、メディアで注目されるハイリスク・ハイリターンのサクセスストーリーはベンチャーやスタートアップの話です。
世の中の中小企業を見れば解る通り、上場や大企業になることを目指している会社ばかりではないのです。
よってリスクを負って上場や大企業への売却などのエグジットを目指さずとも、堅実にじわじわと成長し、安定して売上や利益を上げて、安定して収入を得ればいいのです。
無理にリスクを負ってリターンを狙い、大赤字では元も子もありません。それこそ借金地獄に陥る危険性もあります。
小規模だから副業から始められる
スモールビジネスは小規模ビジネスです。それこそ中小企業のビジネスですし、個人事業や家族経営のビジネスもスモールビジネスです。
スモールビジネスはこういうサイズ感ですので、副業から軽く始めてみてもいいのです。
最近はココナラやクラウドワークスなどもありますので、自宅をオフィスとして始めることもできます。
BASEのような自分の作品を販売するサービスもあります。基本料金は無料で、販売数に応じて手数料がかかるので、少量から作って試しに販売してみることが可能です。
noteなら会員制コンテンツも作れます。しかも無料でです。
個人活動をするのに便利なサービスは充実してきています。それこそ自分がやりたいことをやるのに便利なサービスや方法を生成AIに聞いてもいいでしょう。定番のサービスを教えてくれるはずです。
やりがいや楽しさを実現しやすい
自分のお店や工房を持っている人で、お金のために嫌々ながら仕事をしている人を見たことがありますか?経営が苦しくて愚痴を言う人はいそうですが。
私の友人・知人でも自分のお店を持っている人はいますが、少なくとも私は見たことがないです。
むしろ会社員をやっている人たちが、「自営業はストレスが少なくていいね」なんて言っていたりします。さすがに資金繰りもあるのでストレスが少ないとは限らないと思いますが。
一方で会社員はエンゲージメントが高い人が5%しかいないという調査結果もあります。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00342/012600152
最近はFIREが流行っていたりしますし、ネットビジネスで脱サラなんて話も沢山あります。会社員=バカバカしい仕事というイメージがあるんだなと感じます。
私はこの考えには反対しますが、雇われて働く場合には制約が大きいことは認めます。制約の少ない事由な会社を見つけることは簡単ではありません。
そこで自分らしい働き方や、やりがいを得られる働き方、楽しいと感じられる仕事を副業で得ることも選択肢になります。スモールビジネスならそれをしやすいのです。
副業としてやりがいや人とのつながりを得ることについて、40歳の壁をスルッと越えるという本に書かれています。この本では副業など個人でやる活動を自分業と呼んでいます。
人生を充実させるために本業と副業などの個人活動を組み合わせることについて、色々書かれていますので、是非読んでみてください。
スモールビジネスの要点
スモールビジネスの要点については、私がおススメしたい本があります。著者はスモールビジネスを何社か立ち上げたことがある人物で、実体験を基に教訓を本に書いています。
この本の中から特に気を付けた方がいいと私が考えることを解説します。
堅実成長を目指す
事業が急成長すると、人のスキルが追い付いていかなくなります。
会社が急に大きくなると、経営者も情報の整理や戦略が追い付かないですし、組織の仕組みや制度、プロセスも追いついていかなくなります。
なにより業務を回す従業員のスキルも追いつかないので、問題が増え、離職率も高まります。管理職の育成を会社の成長に追い付かせないといけませんが、人はそんなに早く成長しません。
よって事業を急成長させると色々な歪みが出て、問題だらけになります。
エグジットをゴールとするなら必要な試練ですが、スモールビジネスで自分らしい働き方を目指すならこんな試練は不要です。
既存のビジネスで差別化する
私は起業に関する本を何冊も読みました。その中で書かれていたことに、既存のビジネスをやるということがありました。
あまりに新規性が高い製品やサービスは顧客が理解できないため、売れないというのです。
そこで思い出したのがミドリムシです。
かつてミドリムシの創業当時の話がDIAMONDハーバード・ビジネス・レビューに掲載されたことがありました。2016年5月号です。
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/4239
ユーグレナはミドリムシの栄養効果に着目し、これは素晴らしいと考えていました。
しかし営業に出かけても、どこの会社でも全く新しい製品であり、かつ未知の生物であるため、抵抗が大きくて受け入れられなかったのです。
そしてお約束のように「前例はあるのですか?」と聞かれたそうです。全く新しい製品に前例なんてあるわけがないのにです。
500社回って、500社目で新しいものに興味がある担当者が出てきて、ようやく受注につながったそうです。
世の中にまだない新しい製品やサービスは、このように大きな抵抗にあって受け入れられづらいのです。
やるなら既に存在する製品やサービスで、既存のものの不便な点やデメリット、顧客が欲しがっている要素を探して、差別化してやるのがいいのです。
顧客サービスの質を高める
スモールビジネスは小規模だからこそ、顧客個々人に手厚いサービスを提供することが可能です。
個人経営の行きつけのお店で常連になると、顔を覚えてもらえることはありませんか?
私はサイクリングを趣味でやっています。スポーツ自転車の専門店は個人経営のお店が多く、常連客は店主に顔を覚えてもらえます。そして店主と常連客が一緒にサイクリングに行くことがあります。
このように顧客と深い関係を気付き、ニーズや情報収集に役立てやすいのがスモールビジネスの特徴です。
もし大企業なら、大きな売上を上げないとその巨大な体を維持できません。それゆえ大衆相手に広告を打って沢山売るという画一的な手法に頼らざるを得ないのです。
終わりに
今回はスモールビジネスで自分らしい働き方を実現するというテーマで記事を書いてみました。
私自身、独立や起業に興味があって、会社員をやりながら個人で活動する道を選びました。そして中小企業の経営者を支援しながら自分にできることを模索しています。
同時に独立や起業、スモールビジネスについても本を読んで情報収集しています。
今回はそうして学んだことをキャリアという観点で書いてみました。
今や情報収集もしやすく、小さく始めてみるハードルも低いです。気になったら軽く試してみるくらいでいいのです。
色々試して自分らしい働き方を模索していきましょう。