残業前提で仕事を進めることは根本的におかしいことを解説

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残業前提で仕事することは根本的におかしいです

世の中の大半の会社では残業をすることが当たり前になっています。しかし法的には本来は標準時間内で仕事が終わることが正しいはずです。標準時間内で終わらない事情があるから残業があるというのが本来の形です。

しかしそれでも残業は当たり前のように行われています。働き方改革によって減ったとはいえ、パーソルによると報告ベースで平均25時間とのことです。報告されていない分も含めればもっと多いのでしょう。

平均的な残業時間はどのくらい?1日2時間は多い? – 業務管理・仕事可視化ツールならMITERAS(ミテラス)

そんなわけで残業が当たり前とか、残業を前提に仕事を進めることがおかしいという疑問を抱く方もいらっしゃると思います。

そんな方のために、IT業界という残業が多い業界で長年に渡り定時帰りをしてきた私が、残業が前提で仕事を進めることがいかにおかしいかを解説します。そして残業しないことのメリットや、残業を減らす方法について解説します。

もしあなたが残業前提の働き方がおかしいと思うなら是非読んでみてください。そして残業することのデメリットや残業しない働き方について考えてみてください。

※この記事にはプロモーションが含まれています。

残業が前提となっている職場は多い

平均残業時間は減っているが、まだまだ多い

冒頭で紹介したパーソルの記事によると、平均残業時間は年々減っているとはいえ、25時間もあるそうです。報告されている分だけなので、隠れて残業している可能性も考慮すると、30~40時間は普通にあるかもしれません。

また多くの業界や仕事では繁忙期と閑散期もあります。店舗ビジネスなら新年度や長期休暇、クリスマスなどのイベントが影響を受けますし、経理なら決算期が激務です。

そう考えると閑散期は残業が平均より10~20時間少なく、繁忙期は40~60、多いと80時間くらい発生する可能性もあるでしょう。

世間一般では残業が30~40時間あるのが普通と考えると、毎日1.5~2時間の残業をしている計算になります。決して少なくはないと感じます。

習慣的に残業が当たり前と思われている

残業は習慣によって社内に広まるということをパーソルが発表しています。この記事では4つのメカニズムによって残業が社内に広まると解説しています。

職場の残業発生メカニズム──残業習慣の「組織学習」を解除せよ – パーソル総合研究所

私も残業は習慣だと考えています。パーソルの記事のように残業をすることが習慣化して社内に定着するのはもちろんですが、それ以前からずっと残業が当たり前の働き方をしてきたからというのが私の考えです。

日本は戦後の高度経済成長期に欧米にキャッチアップすべく猛烈に働きました。当時はモノ不足で、作れば作るほど売れる時代でした。そのため沢山作って沢山売る、すなわち沢山働くことで沢山稼げました。

しかし時代はもう違います。とはいっても猛烈に働いてジャパン・アズ・ナンバーワンを獲得し、バブルで24時間365日働けますかと言って絶頂を味わった日本人にとって、猛烈残業は捨てがたい成功体験でしょう。

人間は習慣の生き物であることはよく色々な本に書かれています。同時に成功体験を捨てられないことも色々な本に書かれています。バブル期を振り返ってあの頃は良かったというのも、高学歴だけど出世できなかった人が学生時代を懐かしむのも、同じことでしょう。

毎日定時で帰る人や職場は多くない

冒頭にも書きましたが、私はIT業界という残業が多い業界で、長年に渡り定時帰りを繰り返してきました。

しかし色々な人に話を聞くと、IT業界で定時帰りする人なんていませんし、私の案件だけが定時でさっさと帰っています。残業している人の方が多いのが現実です。プライベートで友人・知人に聞いても残業の話は尽きません。

気になるので定時帰りしている人の割合を調べてみました。すると過半数が定時で帰れないというスタッフサービスの記事が見つかりました。

52.5%の人が「わたし、定時に帰れません!」残業を減らすための仕事術とは|人材派遣会社は【スタッフサービス】

この調査によると過半数が定時で帰れていません。本当はもっと多いんじゃないかと疑いたくなりますが、働き方改革で減ったのかもしれません。

とはいえ過半数の社会人にとって残業が当たり前なのなら、世間一般で見ると残業はあって当たり前と考えてよさそうです。

残業すればするほど頑張っていると考えられている

世の中には残業すればするほど頑張っているという風潮があります。しかもこれは日本に限りません。

なにせハーバード・ビジネス・レビューでも2023年に掲載されていたくらいです。つまり日本に限らず未だに残業すればするほど頑張っているとみなされ、残業する人ほど高く評価され出世もしているのです。

「多忙」を美徳とする企業文化から抜け出す方法

また働き方改革で残業が減る方向に向かうことで、若手がスキルアップできないという意見も出ています。

若手から見ればスキルアップの機会が奪われるから残業が多い会社に転職したい、ベテランから見れば今の若手は残業が少ないせいで経験が積めなくて可哀そうだというのです。

しかしそれもまたおかしな話です。だから私は残業が少ないとスキルアップできないなんて間違いだという記事を書きました。

残業が前提であることの問題点

効率が悪い

残業前提で仕事をしている職場や残業が当たり前になっている職場は少なくないでしょう。しかし残業が前提であるということは、仕事の進め方が非効率だと私は考えます。

効率や上手いやり方を考えずにそのまま仕事に取り掛かれば、どうしても時間がかかります。

短時間で終わって繰り返し発生することもない仕事ならいいでしょう。しかし何度も発生する仕事や、長時間かかるボリューミーな仕事は、上手いやり方を考えた方がいいです。

そもそも残業が必要ということは時間がかかるということです。時間がかかるということは効率が悪いということです。逆もしかりで効率が悪ければ当然時間がかかり、残業が発生します。

例えば野菜をナイフで切るのと包丁で切るのではどちらが速いですか?雑巾とモップではどちらが速いですか?

1枚1枚手書きするのと、まとめて印刷するのではどちらが速いですか?3枚くらいまでなら手書きで十分でしょう。でも10枚とか20枚だったら印刷した方が速いですよね?

より効率良くできる手段を模索して残業を減らすことが重要です。残業前提で仕事するということは、効率を上げることを考えないということでもあります。

従業員のモチベーションやウェルビーイングを下げる

残業前提で仕事をするということは、常習的に残業をするということです。常習的に残業をすることにはデメリットがあります。

残業が続けば当然疲れます。残業して疲れるのは甘えだと言う意見もありますが、そんなのは効率や成果を考えていない根性論です。

疲れれば当然モチベーションも下がりますし、仕事のパフォーマンスも下がります。ストレスが増えてやけ食いやジャンキーなものを食べることも増えるでしょう。残業した分だけ夕食の時間が遅くなるので、太りやすくもなります。

また残業が続くことでウェルビーイングを下げます。残業すると時間がなくなるわけですが、時間はお金並みに幸福度に大きな影響を与えるという研究がいくつもあります。

かつてハーバード・ビジネス・レビューでも、時間にゆとりを持てると年収が4万ドル上がったのと同じくらいの幸福度を得られるという論文がありました。年収4万ドルアップ相当なんて、とんでもない効果ですよね。

言い換えると残業によって時間がなくなると、年収が4万ドルはおおげさだとしても、200万円とか300万円もダウンするのと同じくらい幸福度が下がると考えられます。恐ろしい話です。

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2019年9月号 時間と幸福のマネジメント

TIME SMARTという本にはお金と時間と幸福度の話が書かれています。この本によると残業することで時間をなくすと幸福度が大きく下がることが解ります。

TIME SMART(タイム・スマート) お金と時間の科学 [ アシュリー・ウィランズ ]

またTIME SMARTのレビューはnoteに書きましたので、お金と時間による幸福度の話が気になる方は読んでみてください。

【読書】TIME SMART|幸福度を上げるためには時間にゆとりを持とう

その他にも残業することのデメリットも別途記事を書いています。気になる方は読んでみてください。

改善意識が低い職場である

残業を前提としている職場は、残業しないと仕事が終わらないのが当たり前の職場ということです。これは非効率であると同時に、改善が行われないことも意味しています。

本来であれば、業務効率は高め続けるものです。失敗したり、膨大な時間がかかったりしたら、より上手くやれる方法を探すのです。便利なツールが見つかったら試してみるのです。

こういうことを習慣的にやっていけば、仕事の効率は上がっていきます。言い換えると効率を上げることをしないで仕事をし続ければ、残業が当たり前になっていきます。

例えるなら健康のためにウォーキングやジョギング、サイクリング、筋トレなどを日常的にしましょうということと似ています。運動する日常習慣が身に付くことで、体力がついて余分な脂肪も落ち、健康になります。

企業も日常的に効率が良くなる方法を模索したり、研修や勉強会を開いたりして、パフォーマンスアップに励む必要があるということです。

残業しない仕事の進め方が正しい

残業が当たり前なのはマネジメントがおかしい証拠

私は自分自身が長年に渡ってマネジメントをしてきたからこそ言いますが、残業はマネジメント次第です。残業が多いということはマネジメントが上手く行っていないということです。

世の中的には残業すればするほど偉い、残業すればするほど頑張っているとされています。だから沢山残業するマネジメントをしている管理職ほど優秀で頑張っているとされているでしょう。

しかしそれは根本的に間違っていると私は考えます。私自身が上手く行っていないプロジェクトをいくつも見て、残業を正当化する人を何人も見てきました。

そこから言えることは、マネジメントが下手だから残業が沢山発生するということと、マネジメントを上手くやれば残業は減らせるということです。

特に残業地獄に陥っているプロジェクトには典型的なパターンがあることが解りました。沢山残業していることは偉くも頑張っているのでもなく、マネジメントに問題があるのです。

実は残業する方が簡単なのです。上手くやる方法を考えず、後先も考えず、とりあえずやればいいからです。しかし残業せずに仕事を終わらせようとしたら、上手くやる必要があります。

マネージャーは労働時間ではなく成果を求めましょう。少ない労働時間で成果を上げるのです。顧客が求めているのは残業時間ではなく成果ですから。

残業と仕事の進め方については、より詳細な話は別途記事を書いていますので、参考にしてみてください。

マネジメントを上手くやれば残業は減らせる

私は定時帰りを長年繰り返してきました。これは何も考えていないからでもなく、サボっているわけでも能力が低いわけでもないです。ましてやレベルが低い会社に所属しているからでもないです。

私自身が残業が少ない元請け企業に長年所属して気付いたことがあります。それは仕事の進め方について徹底的に議論するということです。

普通だったらつべこべ言わずに手を動かせ、とにかく沢山働け、みんな残業しているんだからお前も残業しろでしょう。私も新人の頃は残業が賛美される下請けの会社で、そういう風に怒られてばかりでした。

しかし残業が少ない元請けに移ってみたら、手を動かすよりも考え議論する文化だったのです。

また私は炎上プロジェクトという残業地獄に陥って収拾がつかなくなったプロジェクトをいくつか経験しています。その経験から言えることは、マネジメントに問題があるから残業が発生するということです。

残業しないためには次のようなことを絶えず考え続ける必要があります。それこそ習慣化するくらいにです。

  • どうやったら今より少ない時間でQCDを守って完了させられるのか
  • どんな方法を取れば速く終わるか
  • どんな工夫をすれば速く終わるか
  • ツールをどう活かせば速くできるか

このようなことを常に追求するマネジメントをやっていけば、効率が上がっていきます。効率が上がれば残業も減っていきます。定時帰りの道は1日にしてならずです。

まとめると残業前提で仕事するということは、マネージャーが考えることや創意工夫することを放棄しているということです。決して偉いわけでも頑張っているわけでもなく、むしろ怠惰です。

残業とはすればするほど偉いのでも頑張っているのでもなく、考えることと創意工夫することで削れるものなのです。だからこそ上手い仕事の進め方、すなわち上手いマネジメントが必要になります。

残業しないことのメリット

従業員のウェルビーイングが向上する

私は自分でマネジメントすることで、長年に渡り定時帰りを実現してきました。そして定時帰りをすることに沢山のメリットがあることを実感しています。

定時帰りのメリットとは、大きく分けると疲労が少ないことと時間が増えることです。

残業すると疲れます。言い換えれば残業をしなければ疲労が少ないということになります。疲労が少なければ、帰宅後に夕食を作ったり趣味を楽しんだりする余裕が持てます。

時間があれば勉強してスキルアップに励むことも可能です。また帰宅途中にお店に寄ってお買い物することも可能です。

先ほどは残業することの問題点として、時間がないことで幸福度が下がるという話を書きました。

定時帰りすることで時間ができますので、時間に余裕が持てて幸福度が上がります。残業が多いと時間がなくてストレスが増えますし。

また定時帰りすれば、家族サービスや寄り道してのお買い物、趣味などができます。こういう点でも人生の充実度が上がり、幸福度が上がるでしょう。定時帰りには大きなメリットがあるのです。

定時帰りのメリットについては別途記事を書いていますので、参考にしてみてください。

社員教育の時間を取れる

残業が少ないことで社員教育の時間を取れます。

残業が多い職場では、何とか仕事をこなすことで精一杯でしょう。とてもじゃないですが、社員を教育してスキルアップすることはできません。また社員が業務外で自主的に勉強して自己研鑽に励む時間もないでしょう。

実務で得られる経験が大事なことは認めます。しかしそれが仕事で必要な知識の全てではありません。

  • 今知らないことを知ることでスキルアップする
  • 成功事例と失敗事例を学んで参考にする
  • 業界内で流行っている技術や手法を学ぶ
  • 実務で扱えていない技術や手法を学ぶ
  • 今よりワンステップ上の仕事を学ぶ

このように勉強することで現状の実務で得られない、まだやらせてもらえない知識やスキルについて学ぶことも可能です。

残業を減らせば研修をやる時間が取れるので、社員のスキルアップにつながります。またスキルアップしたい社員がプライベートで勉強する時間も取れます。

スキルアップすることでより少ない残業時間で成果を出せるようになったり、より付加価値の高い仕事ができるようになったりするでしょう。会社にとっても従業員にとってもメリットがあります。

残業しないためにできること

残業前提の問題点と残業しないことのメリットについて解説したので、次は残業しないためにできることを解説します。

残業を前提としない計画を立てる

当たり前かつ残業しないため以前の話ですが、残業前提の計画を立ててはいけません。

世の中の多くの職場では残業は当たり前と思われています。よって残業を30~40時間くらい平然とすることを前提に計画が立てられています。

まずこれを改めなければいけません。本来は定時までにこなせる仕事量で計画を立てるべきです。

とはいってもいきなり残業を止めると仕事が終わらないという問題が発生します。働き方改革で残業を禁止してみたら、仕事が終わらなくなったというニュースがありました。結局持ち帰ってサービス残業をしているというのです。

よってまずは効率を上げるのが現実的でしょう。同じ仕事量なら同じ期間でやるよう計画を立て、徐々に残業時間を減らしていくのが現実的な策です。

優先度や重要度を適切に設定する

何でもかんでも優先度や重要度を上げて、全てを完璧にこなそうとする職場は残業が多いです。

今すぐでなくていい仕事は後で、重要じゃない仕事は余裕があるときにやればいいのです。

優先度や重要度を適切に決めましょう。

優先度に関しては、この仕事は今すぐでなければいけないのか?それとも1週間後でいいのか?余裕があるときでいいのか?を考えましょう。そして今すぐなものからやって行きましょう。

求められる納期優先度対応時期
今日・明日にでもないと困る緊急今すぐ優先してやる
1週間以内に必要高い緊急のものが片付いたらやる
2週間以内に必要高いものが片付いたらやる
1ヶ月以内に必要低い後回し
優先度の付け方と対応時期の例

重要度に関しては、影響が大きいなら今すぐやる、大した影響がないなら余裕があるときにやるなどです。

影響の大きさ重要度対応時期
顧客に悪影響が出る超高い今すぐ優先してやる
直近のスケジュールに影響が出る高い超高いものが片付いたらやる
必須じゃないがやっておいた方がいい
近いうちにスケジュールに影響が出る
高いものが片付いたらやる
やらなくても代替手段がある
工夫次第で現状のルールやツールでカバー可能
低い余裕があるときにやる
重要度の付け方と対応時期の例

完璧さを求めすぎない

100点満点を目指した方がいい仕事と、そうでない仕事を区別しましょう。

例えば成果物として顧客に提出するもの、すなわち製品・商品や納品物になっている資料などは100点満点になるようしっかりと品質チェックをする必要があります。

一方で打ち合わせに使う資料や、仕様検討に使う資料など、納品物ではなく仕事を進めるための資料は、60点でもいいのです。

試作品もとりあえず今考えられる方法で作ってみて、上手く行かなければ分析して方法を改めればいいです。これも100点満点を目指すより、まずは60点でいいから作ってみて考えましょう。

品質は上がれば上がるほど必要な工数が増えていきます。よって効率良く仕事するためには何でもかんでも100点満点を目指さないことです。自己啓発本によく書かれていることです。

工数と品質のグラフ
品質が上がれば上がるほど、品質を上げるのに必要な工数が増えます。

残業が多い会社では、何でもかんでも完璧を目指す癖があります。私は新人の頃に、細かいところまで丁寧に仕事してこそプロだと説教されたこともあります。しかし実際にはそこまでする必要はありません。

業務効率の改善を習慣化する

残業を減らすためには継続的に業務効率を改善する必要があります。

次のような作業が見つかったら効率化するチャンスです。より効率良くなるやり方を検討してみましょう。

  • 繰り返しの作業が多い
  • 量が多い
  • 量は少ないが何度も依頼される
  • ミスが多い
  • やり直しが多い

繰り返しや量が多い作業、何度も依頼される作業は、やり方を工夫することで1個あるいは1回当たりの作業時間が減を減らせば、所要時間が大きく減ります。

例えば100個作ってくれと言われて、1個当たり10秒削減できたとします。たかが10秒ですが、100個も作れば1,000秒になります。1,000秒は16分40秒です。意外と侮れないボリュームになります。

上記のような作業が見つかる度に、仕事のやり方を改善していけば、段々と業務効率が上がっていきます。そうすれば徐々に残業も減っていきます。

残業を減らすための効率化の方法について、別途記事を書いていますので、参考にしてみてください。

また残業するためにはまずマインドセットを変えることが大事です。残業前提が当たり前という考えから、効率を上げて残業を減らし、残業しない働き方をするという考えへ変えていく必要があります。

会社の文化が残業前提で、かつ変えられる見込みもないなら、転職も検討する

残業の問題はほぼマネジメントの問題と言ってよいです。管理職やプロジェクトマネージャーなどマネジメントをする立場の人が残業に対する意識を変えなければ、残業がなくなることはありえません。

もしあなたがマネジメントをやる側にいるなら、ここで挙げたような方法で残業を削減できます。

もしあなたがメンバーの立場なら、マネージャーにここで挙げたような方法を提案することで、残業を削減できる可能性があります。

しかしもしあなたの会社が残業が当たり前、あるいは残業賛美の文化であれば、残業を減らすことができない可能性が高いです。会社の文化は長年の積み重ねでできたものであり、すぐに変えることはできません。会社の文化を個人で変えることはほぼ不可能です。

会社の文化を変えようと思ったら、それこそプロ経営者を外部から呼ぶ、変革専門のコンサルを雇って年単位で取り組む、変革経験のある人材を経営幹部として雇うなどが必要です。しかもこういうことをやっても数年かかります。

よって会社の文化が残業を当たり前、あるいは賛美している場合は、残業を悪いことと考えている会社に転職した方が速いです。

私は安易な転職に反対ですが、自力で変えることがほぼ不可能なことを得たいなら、転職という手段も検討してみる価値があると考えています。

ただし転職先も残業前提の働き方をしていたり、残業を賛美していたら最悪です。残業に対する意識を求人票で確認してから応募しましょう。

それから固定残業代も注意が必要です。45時間や60時間など長い場合は残業が多い会社である可能性が高いです。固定残業代が30時間分以内の会社を選びましょう。

終わりに

今回は残業を前提とする仕事の進め方がおかしいことや問題点、残業しないことのメリット、残業を減らすための方法などについて解説しました。

残業に疑問を抱く方の参考になれば幸いですし、残業などせずに成果を出して、みんなでハッピーになって、従業員エンゲージメントも高まれば尚良しと私は考えています。

私だけでは限界があるので、一人でも多くの方に残業せずに成果を挙げる働き方を実践していただけたらと私は願っています。

残業に疑問がある方や残業したくない方のために、他にも記事を書いています。是非参考にしてみてください。

残業しないマネジメント

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