クリエイティビティを高めたければインプットなくしてアウトプットなしと心得る

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インプットなくしてアウトプットなし

本記事はクリエイティビティを学習可能にする講座の第2回目です。今回はクリエイティビティにおけるインプットの重要さについて解説したいと思います。

クリエイティビティを高める上でよく知っておいて頂きたいことがインプットです。無から有は生まれません。インプットなくしてアウトプットはないのです。

クリエイティビティを高めたいならば、まずは作りたいものに必要なインプットを探し求めるところからがスタートです。

また日頃から色々な人と話したり、色々な本を読んだり、色々な場所へ行ったりして、インプットを増やすことも大事です。

それではクリエイティビティを高めるためにできることを解説していきます。

無から有は生まれない

アイディアが出てくる理由

クリエイティビティが高い人やセンスがあると言われている人は、次々に発想が出てくるように見えます。プロのクリエイターは一般人が思いつかないアイディアを出して作品を作ります。

これはセンスと呼ばれる実態が不明な才能があるから可能なのではありません。膨大なインプットがあるから可能なのです。

まずは作りたいものに合わせて必要な知識や情報を集めることが先決です。具体的にどうしていいか解らない場合は、参考事例を探すのも手です。

例えばあなたがお店をオープンして、紹介動画を作りたいとします。うんうん唸って作るよりは、まずお店の紹介動画ってどうやって作っているんだろう?とYouTubeで参考事例を検索した方が速いのです。ただしパクリはいけません。やり方を参考に、自分なりに色々手を加えてみるのです。

アウトプットとはこのようにインプットをして初めて出るのです。経験値が多くなると、すでに知識や情報のストックがあるため、インプットなしでアイディアが沢山出てくるように見えるのです。そういう人たちも実は今までにインプットを沢山しています。

無から有は生まれない
アウトプットを出すためにはインプットを集めて編集する必要があります。インプットがなければアウトプットは出ません。

センスという言葉の弊害

科学が発展する前は、人類は原理が理解できない事象を神や怪物、妖怪の仕業と捉えていました。

センスも同様です。なぜそういうアウトプットが出せるのか解らないから、あの人は特別な才能があるという意味でセンスという言葉を使います。しかし雑誌に出てくるような有名クリエイターの中には、センスではなく知識だという方もいます。

このセンスという言葉が弊害をもたらしていると私は考えています。持って生まれた才能がないとできないというイメージを植え付けるからです。

クリエイティビティは後天的に鍛えられます。アウトプットを出すための方法が存在するからです。私がこれからそれを紹介していきますので、自分にはクリエイティビティがないと感じている方も安心してください。

ちなみにこのセンスは知識と言っているデザイナーは著書があります。私も読みましたが、デザインとブランディングの考え方が解ると同時に、センスに関する話も解りやすく解説されていました。

「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義【電子書籍】[ 水野学 ]

イノベーションは新結合である

イノベーションの定義

新しいものを生み出すという意味で、最近はイノベーションという言葉がよく使われるようになりました。

イノベーション論の先駆者にシュンペーターという学者がいます。シュンペーターはイノベーションは新結合であると言いました。既存のものに新しい組み合わせを適用すると新しいものができるというのです。

イノベーションは新結合
シュンペーターによれば、イノベーションは既存のものの新しい組み合わせです。突然未知の技術や方法が現れるわけではないのです。

シュンペーターなどイノベーション論で有名な学者の知識が学べる本も存在します。

最強のイノベーション理論集中講義 シュンペーター、ドラッカーから、クリステンセン、キ [ 安部徹也 ]

イノベーションの例

例えば今では一般的になったスマートフォンも、技術革新の1つに挙げられると思います。しかし携帯電話、タッチパネル、PCと同様のことができるOSなどは既存の技術でできたことです。既存の技術を組み合わせて新しいカテゴリーの製品を作ったのです。

スマートフォンは登場前には全く想像もつかないカテゴリーの製品だったと思います。しかし全く未知の技術を開発したわけではありません。

そのまま組み合わせるだけでなく抽象化も必要

既存の製品や技術、サービスを抽象化して要素を洗い出すということも必要です。スマートフォンの例でいうと、携帯電話にタッチパネルを付けてPCのOSを入れたわけではありません。

携帯電話として使えて、ボタンを押さずともタッチパネルで簡単に操作ができて、PC同様に色々なことができるOSという3種類の要素を組み合わせたのです。

実物を無理矢理組み合わせるのも手ですが、それで上手くいかない場合は要素を洗い出してみてください。そして要素を組み合わせてみてください。

今時ならスマホを組み合わせる(ネットで完結、遠隔操作などスマホでできることの例)、AIを組み合わせる(自動的にそこそこの精度でやってくれるというAIの特徴)などの発想が多々使われていると思います。

インプットを集める

参考資料は役立つ

さきほどお店の紹介動画を作る際にYouTubeで他のお店の紹介動画を見てみるという話をしました。

仕事でもやったことがない仕事を振られた場合、参考資料や既存の成果物を見せてもらって、どんな風に仕上げればいいか確認すると思います。

社内でもお役所でも、申請書類には記入例がついています。サンプルがあることで、どうしていいか解りやすくしているのです。

このように参考資料があるとやり方や方向性のイメージがいくらかつかめます。悩んだら参考資料を探してみましょう。

知識は都度仕入れる

新しいものを作るたび、新しいことを始めるたびに知識を仕入れる必要があるということも覚えておいてください。

例えばあなたがお店を開いて、お店のチラシを作るとしましょう。効果的なチラシを作りたければ、チラシのデザインや宣伝文句の書き方を学ぶ必要があります。自分で学ぶのが大変なら、お金を払って専門家を雇わなければいけません。えいやっ!で作って簡単に集客できるほど世の中は甘くないでしょう。

あるいはあなたが自身のお店で新たにハーブティーを扱うとしましょう。すると下記のような問題が出てくると思います。

  • そもそもハーブティーってどんなものがあるのか?
  • ハーブティーを作っているメーカーは?
  • ハーブティーの価格や流通量は?
  • 需要はどれくらいある?
  • どういう顧客セグメントが好む?
  • ハーブティーの美味しい飲み方は?

考えれば考えるほど、もっと多くの問題が出てくると思います。何かをやろうとしたら、今持っている知識や情報だけで足りることはありません。えいやっ!でやるのと一緒になってしまいます。

よってクリエイティビティを高める上ではこう考えてください。何かを始めるには新たな知識や情報を仕入れる必要があると。

インプットを集める
モノづくりでもコトづくりでも、何かを始めるに当たって、まずは必要な知識や情報を集めましょう。

終わりに

今回はインプットの重要性、知識や情報を仕入れることの重要性を書きました。なんだ単純な話じゃんと思ったかもしれません。そうなんです。クリエイティビティはセンスなどという特別な才能ではありません。

当たり前のことをしっかりやればクリエイティビティは高められます。ただその方法が今まであまり解説されていなかったのです。

今後もクリエイティビティを高める方法を書いていきますので、ご期待ください。

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