放任上司と過干渉上司のどちらがいいかはメンバーの経験による

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放任か過干渉かはメンバーの経験に応じたバランスで

最近プレジデントオンラインで、放任上司過干渉上司という言葉が出てきました。

新人のメンタル不調の元凶「何かあったらいつでも言ってね」という上司は管理職に向かない

放任と過干渉、どちらがいいかという二項対立な話は昔からありがちです。しかしナンセンスだと私は思います。

今回は放任と過干渉について私の考えを書いていきます。

放任か過干渉かはメンバーの経験に合わせてバランスを

メンバーの経験に合わせて対応しよう

私はマイクロマネジメントが嫌いです。私自身がマイクロマネジメントの案件でやりづらいと感じた上、マイクロマネジメントの案件は決まって終電や休日出勤が常態化していたからです。とても非効率だと感じました。

かといって放任主義にすればいいわけではありません。私の考えはメンバーの経験に合わせて対応を変えるというものです。

放任か過干渉かは人による
放任がいいか、過干渉がいいかは人によるので、人に合わせた対応をしましょう。

経験が浅いメンバーはマメに対応しよう

経験の浅いメンバーの場合、解らないことだらけです。都度都度行き詰ってしまうこともあるでしょう。しかしメンバーからリーダーやマネージャーに話しかけることは、ちょっと抵抗や壁があります。

若い人だとリーダーやマネージャーが忙しそうだし、言いづらいなと思って一人で抱え込んでしまう可能性もあります。

よって若いメンバーに対しては、こちらからマメに状況を確認しましょう。決して脅したりプレッシャーをかけたりしてはいけません。若いメンバーの仕事が遅れる可能性は高いでしょう。スムーズに進まないことも多いでしょう。

しかし焦ってはいけません。なんで遅れているんだなどと聞いては脅しでしかありません。だから私は誰にでも気さくに話しかけるように心がけています。行き詰っている点を聞いて、助けてあげましょう。

経験が浅いメンバーの場合、まずはインプットを増やすことが大事です。かと言って1~10まですべて教えては自分で考えなくなりますので、教えつつ悩みながらやってもらいましょう。

経験が十分にあるメンバーはガッツリと任せる

実務経験10年以上など、十分に経験を積んだメンバーに対しては、思いっきり任せてしまいましょう。そこまで経験があると本人にも自信やプライドがありますので、あれこれ細かく指示を出されるのは嫌でしょう。

むしろ任せてしまえば、マネージャーが予想していなかったやり方を提案してくれたり、マネージャーが見落としていた観点を補ってくれたりする場合もあります。

こういう意味でもメンバーには有効に力を発揮してもらうのがいいです。経験の浅いメンバーもこうなってもらえるよう粘り強く教えていきましょう。

コミュニケーションの壁はマネージャーから壊す

心理的安全性を実現しよう

下から上へは話しかけづらいものです。しかしそれでは、仕事が遅れているとか問題が発生したなどの早く知りたいことが報告されません。

たとえばいつも機嫌が悪い上司に話しかけやすいですか?気にしない人もいるかもしれませんが。

そしてもしこの上司が、機嫌が悪いときに話しかけられると、一々怒る人だったらどうですか?説教も多い人だったらどうですか?

これらは私の実体験です。もちろん多くの方にとって多かれ少なかれ経験があることでしょう。

こういう不機嫌な上司を見て言えることは、気さくで話しかけやすく、心理的安全性のある人になりましょうということです。こちらから壁を突き破ってコミュニケーションを取っていく必要があります。下は上に気を遣えなどという昭和までの価値観は驕りです。

心理的安全性は部下にとって上司に質問をしやすくする効果もあり、とても有効です。こちらに詳細な記事を書いていますので、読んでみてください。

笑わせることも有効

感情は伝搬すると言われています。不機嫌な人がいると、不機嫌な空気が蔓延して、みんなが不機嫌になるわけですね。

では逆に、ちょっとしたユーモアで他人を笑わせる人がいるケースを考えてみましょう。ちょっと気まずいときや気が重いときでも、気が楽になると思いませんか?

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビューの2022年5月号には、笑わせるのが有効という話が出てきます。これも見倣いたい方法ですね。

DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー 2022年5月号 特集:リーダーシップの転換点

こちらから話しかけよう
マネージャーの方からメンバーに話しかけましょう。下から上へ話しかけるには壁があるからです。

必要な知識や情報は最初にしっかり説明しよう

前提条件の説明は大事

仕事で関わる人はもちろん、世の中のほぼすべての人は超能力者ではありません。だからマネージャーの頭の中にしかないことは誰にも解りません。意外と見落としがちなので注意が必要です。自分にとっての当たり前は他人にとって当たり前ではないですから。

メンバーに作業を依頼するときは、必要な知識や情報を説明する必要があります。言えば解るだろうは怠慢です。参考になる資料や見本があれば見せましょう。何も説明なしにやれは根性論です。これは相手が社外の人や経験が十分にある人であっても同様です。

マネージャーの頭の中は見えない
マネージャーが何を考えているか、メンバーに共有しましょう。共有していない情報はメンバーからすれば存在していないのと同様です。

経験の浅いメンバーは粘り強く見守ろう

相手が経験の浅いメンバーの場合は、一通り説明した上で本人なりに試行錯誤や苦戦をしてもらいましょう。いちいちすべてを教えていては、自分で考えなくなってしまうからです。

経験の浅いメンバーには、守破離というようにまずはやり方を身に付けてもらいましょう。守の部分はキッチリ説明して教えます。それから本人なりに試行錯誤しながら数をこなして慣れてもらい、破に達してもらいましょう。

このとき放任しっぱなしではなく、程よい間隔で状況を確認したり(毎日夕方とか毎朝など)、相手から話しかけやすい関係を築くことで、気軽に質問してもらえるようにしましょう。

終わりに

二項対立で解説されていることは多いですが、その多くは不自然です。今回の放任と過干渉にしてもメンバーの経験に合わせた程よいバランスが必要です。

マネジメントにおいては一概に言うことは難しく、仕事や人によってケースバイケースとなることが多いです。工業化の時代や学校教育はルールによって一概に扱えるようにしていました。しかしもう多様性の時代です。

相手に合わせた対応、そして必要な知識や情報の説明をやって、ケースバイケースの対応をしていきましょう。

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