残業は美徳ではなく悪という意識を持とう|残業がもたらす害悪について

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残業は美徳ではなく悪

今回は残業に対する意識について解説します。今まで私は残業があるのが当たり前という考えの人を多く目にしてきました。なんでみんなそんなに平然と残業するんだろう?という疑問もありましたし、長時間労働が必要になるような仕事の進め方を平然とする管理職も見てきました。

果たしてそんな働き方は正しいのでしょうか?働き方改革の時代だからというのではなく、もっと上手くやればそこまでの残業は要らないのではないか?そう思って私は定時帰りのマネジメントを実践してきました。

それでは残業が当たり前のようにまかり通っていながら実は悪いものであるという理由を解説していきます。

残業が悪い理由

仕事のマネジメントの問題

残業が多い理由の中でも特に大きなものの1つとして、仕事の進め方の問題があります。例を挙げます。

  • 残業はあって当たり前と思っている
  • 改善活動をしない
  • より効率的な方法を模索しない
  • 新しい技術や製品を導入しない
  • 形骸化している作業を見直さない
  • 昔からやっているという理由だけで存在する作業を見直さない

これらはプロジェクト・マネージャーや管理職次第で変えられる部分です。それを変えていないケースは少なくないでしょう。あなたの会社にも少なからず上記の例が存在している可能性があります。

マネージャーが変えられる部分は変えていきましょう。それが残業を減らすための第一歩です。

会社のマネジメントの問題

会社や幹部層に問題があるケースももちろんあります。仕事のマネジメントの問題と並んで大きなものが会社のマネジメントの問題です。例を挙げます。いずれも主語は会社や幹部層です。

  • 効率化や改善に興味がない
  • 保守的
  • 新しい技術や製品を導入しない
  • 新しい技術や製品の導入自体を目的としており、効果を目的としていない(手段の目的化)
  • (業界や職種などの)慣習に囚われている

上記はいずれもどんな会社でも多かれ少なかれあることです。つまり会社の体質に問題があるのです。会社を仕切る役員や部門責任者クラスの意識に問題があると、会社の体質の問題になっていきます。

残業は会社の問題
残業は会社の体質や慣習が主な原因です。個人の努力ではどうにもできないことがほとんどです。

コストがかかる

残業代は給料が基本給の25%増しとなります。つまり残業するとコストが高くなります。外注や派遣だって稼働時間が長くなれば料金が上がります。通常業務時間外は割増料金を請求されることもあるでしょう。

サービス残業によりコスト増を防いでいる会社も少なからずあるでしょう。しかしサービス残業は違法行為なので論外です。そして何より残業することで疲労が増えるため、従業員のパフォーマンスが下がり、仕事の効率が下がります。

よって残業代を払わなければいいという話ではないのです。残業によるデメリットは大きいのです。

また残業したくらいで疲れるのが悪いと言う昭和な考えもNGです。多くの場合は疲労に気付いていないだけだったりします。そもそも残業はやり方次第で減らせるので、残業を沢山してる方が頑張っているという考えは、やり方を工夫せずただ漫然と作業している方が頑張っていると言っているのと同じなのです。

従業員の健康と幸福度を損ねる

労働時間が延びれば疲労が増して睡眠時間が減ります。すると疲労がどんどん蓄積されていくため、健康を損なってしまいます。

さらに人間は時間があると幸福感を感じるため、時間がなくなると不幸と感じます。するとストレスが増えるので健康を損ないます。

残業が多いと、疲労と幸福度という2つの理由で健康を損なってしまうのです。健康を損なえばパフォーマンスは下がるので、会社にとっては損失となります。

残業は健康と幸福度に悪影響
残業が続くと疲労が蓄積する上、自由な時間が減るため幸福度が下がります。

残業が多い現実

残業は美徳という高度経済成長時代の考え

高度経済成長時代は欧米というモデルケースがありました。また物不足で大量生産が求められており、作れば売れる時代でした。つまり欧米の真似をして沢山作ればよかったのです。

作れば作るほど売れるのなら、長時間労働をしてでも作れば儲かったのです。経済も右肩上がりの成長なら、やればやるほど会社の業績も従業員の給料も上がります。それなら沢山やった方が得となるでしょう。

しかし今は時代が変わりました。作れば売れるのではなく、売るために仕組みすなわちマーケティングが必要な時代になりました。

右肩上がりの時代の名残
残業すればするほど偉いという考えは、欧米というモデルケースがあり、作れば作るほど売れた右肩上がりの時代の考えです。時代は変わりました。

慣習的に残業してるケースも少なくない

残業が多い状態が長年続いている会社や業界では、こういうものだと多くの人が思ってしまっています。するとほとんどの人は改善しようと思いません。誰もが残業が多いのが当たり前だと思ってしまいます。

人間は習慣の生き物であるため、慣習となってしまっては誰も疑いません。慣習を疑ってみることもときには必要です。

根性論は最悪

根性論で残業しているケースは最悪と言ってもいいでしょう。根性論は思考停止です。

残業を沢山している方が頑張っているという意識は、ハーバード・ビジネス・レビューなどを読んでいると日本に限らずアメリカなどでも一般的なイメージのようです。

しかし仕事はマネジメント次第で労働時間が何分の一にも何倍にもなります。そうなると根性論でただ沢山残業をすればいいという考えは、マネージャーの思考停止であり、マネジメントを放棄していると言っても過言ではありません。

残念ながら根性論は多くの会社、特に歴史が長い会社で蔓延っているでしょう。あなたは根性論に頼らず、正しいマネジメントを実践してください。決して思考を放棄して根性論に走ってはいけません。

残業を減らすために必要なこと

マインドセットの転換

まずは残業があって当たり前、非効率で当たり前、仕事なんて、うちの会社なんてこんなものという考えを改めましょう。

今がおかしい状態、本来はこうあるべきとしっかり意識しましょう。そして非効率な個所を洗い出して、もっと効率的にできる方法を考えましょう。

この講座で方法論を解説していますので、参考にしてください。

不毛な残業はもうやめよう!残業しないためのマネジメント講座を連載中

マインドセットを変えよう
残業は仕方ないという意識は世の中に蔓延しています。まずはこの意識を変えましょう。

個人の頑張りで残業は減らない

残念ながら個人の頑張りで会社やチームの残業を減らすことは困難です。その人個人が少し残業を減らすことはできます。しかしほとんどの場合において会社の体質やルールに阻まれます。

仕事のやり方や会社のルール、体質などの縛りが残業を増やすのです。これは従業員一人一人がどうにかできることではありません。経営陣の意識改革やマネージャーの努力が欠かせないのです。

マネジメントが変わらなければいけない

適切なツール、効率的な業務プロセス、創意工夫や改善の継続的な実施があってこそ残業は減ります。会社がこれらを阻んではいけません。個人の頑張りでこれらを実施することはできないのです。

裁量や権限のある人がこれらを実践して、会社や部署、チームとして実行して変えていくことが必要です。

終わりに

今回は残業が悪である理由について解説しました。そして残業は個人の問題ではなく会社の問題であることも解説しました。

この記事を読んでいる方はマネージャーあるいはマネージャー予備軍であると思います。そういう立場であるあなた自身が立ち上がれば、残業を減らせる可能性があります。しかしマネージャーではない立場の人にはできません。

私にもできたのですから、やれば誰でもできます。残業を減らして仕事における不幸を減らし、充実した人生を実現していきましょう。

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