マネジメントの鉄則!できない約束はトラブルの元なのでしないこと!
後輩や部下、あるいは外注先の担当者が、できるできると言っておいて期日直前にできませんでしたと言うことはありませんか?私は言われたことがないですが、人間は都合が悪いことを隠すものです。
またできると言って期日直前にできませんでしたというプロジェクトを私はいくつも見てきました。人間誰しも悪い知らせはしたくないので、残業してでも挽回しようとしてしまいます。
今回はできない約束はしないことについて解説します。なぜできない約束はいけないのか?どうやったら防げるのかについて解説していきます。
マネージャーなら顧客や上司から「いつまでにできる?」とか「これってできるの?」と聞かれる機会が多々あると思います。そんなときにどうすればいいか、参考にしてみてください。
できない約束とは
できない約束とは、例えば2週間かかるのに見栄を張って1週間でできますと言ってしまうことや、実は難しいのに、簡単にできますと言ってしまうことです。
明らかに間に合わないのに間に合うと言い張る例や、できるかどうか調べた方がいいのにその場でできると回答してしまう例を私はいくつも見てきました。
こういうのはできればいいですが、できなかったら問題です。当然ながらしない方がいいです。
私はお客さんを相手にしているときは、ほぼ確信が持てなければその場で回答しません。念のため調べると返事します。
マネージャーとして仕事をする上で、自分の発言に責任を持つことは大事だと私は考えています。マネージャーの発言はチームとしての決定事項です。社外の人が相手なら会社としての決定事項になってしまいます。
できない約束をしてしまう例
それではできない約束をしてしまった例を出しましょう。割とありがちな例です。
Aさんはシステム開発プロジェクトのリーダーに抜擢されました。
顧客から「Xという機能を作りたいけどできる?できるとしたら期間はどれくらいかかる?」と聞かれました。
機能については技術的に難しそうな要素があるけど、頑張れば大丈夫かなと思いました。期間については上手く行けば1週間くらいですが、技術的に苦戦したり、ユーザーからの要望が重なったりすると、下手すれば1ヶ月かかると思いました。
そしてAさんは「できると思います。期間は2週間くらいです。」と答えました。
しかし技術的にできないことがあると発覚しました。これでは代替手段を模索しなければいけません。結局1ヶ月かかってしまいました。
できると言ってできなかったときの落胆
Aさんの例のように、できると言ったことができない、当初の予定より大幅に遅れるということはありがちです。
しかしできると言ってできなかったり、見込みが甘くて期間を大幅にオーバーしたりすれば、仕事の依頼主すなわち顧客や上司を落胆させてしまいます。
上司なら身内ですから、次からこういうことに気を付けようで済みます。しかし顧客相手にこういうことを繰り返すとイメージダウンにつながるのでまずいです。
よって多分こうだろうと安易な回答をしない方がよいです。念には念を入れ、ステークホルダーを落胆させないような発言をしていきましょう。
できない約束をしないために意識すること
できない約束をしないために気を付けることを解説していきます。
まずは少しでもグレーな要素があるときは確認してからにしましょう。多分できるだろうや、どうせ簡単だろうはダメです。マネジメントは楽観的思考と悲観的思考を組み合わせる必要があります。
できない約束をしないためには悲観的思考で考え、実現方法を考えるときは楽観的思考で考えます。
期間を答えるときは、ギリギリの期間ではなく、バッファを持たせた期間にしましょう。
不安要素があれば先に洗い出して明らかにしましょう。不安要素を後まで残しておいてはいけません。後顧の憂いは早めに断つのです。予測がつかないことをなくしていくことが大事です。
起こりうるリスクを洗い出しましょう。リスクとは例えば技術的に実はできなかった、必要な材料や人を調達できなかった、予想外に難しくて時間がかかったなどです。
リスクについてはこちらにも書いているので、参考にしてみてください。
終わりに
今回はできない約束をしないこと、そしてできない約束をしないために気を付けること、マネージャーは自分の発言に責任を持つことについて解説しました。
迂闊な発言をして墓穴を掘らないよう気を付けましょう。マネジメントにおいて大事なことは、一発大勝負はできるだけ避け、堅実に成果を積み上げていくことです。